【アルカリ調整剤使用時の注意】アルカリ度だけを重視しないように!

水質
たーし13
たーし13

寒さがきびしくなってきました。

 水温が低下すると凝集が悪くなり、処理水・ろ過水濁度上昇や、損失水頭の上昇など、様々な不具合が出てきます。

 特に、降雨や降雪後は、pHの低下により、さらに凝集が悪化してくるかと思います。

今回は、アルカリ調整剤である水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)使用時の注意点をお話します。

A君
A君

凝集剤に適したアルカリ度になるように、注入すれば良いのではないの?

 ここで注意していただきたいのは、pHも上昇することということです。

水道法には、「給水でのpHは、5.8〜8.6」と定められています。山間部に供給事業体などは、古い配管にモルタルライニング管等が使用されている場合があります。このモルタルライニング管のシール(管内壁が溶け出さないように保護してある)が、劣化して用をなしていないと、滞留時間によっては、pHを上昇させる要因となります。

 ただでさえ、寒い季節は、使用量が減少するので管内の滞留時間が増えるので、特に注意が必要です。

所長
所長

古い施設にはいろいろと不具合があるので注意を!

その他、鉛管は、pHが低すぎると溶出してしまいます。

たーし13
たーし13

鉛管対策でpH7.6前後、モルタルライニング管は、放水して滞留時間の減少。

各事業体で対応は変わってくると思いますので、参考までにしていただければ幸いです。

 いかがだったでしょうか。高塩基度PACなど低水温にも順応する凝集剤もありますが、一般に凝集効果が悪く時期だと思います。降雪などの災害対策にも対応しながらの業務は大変ですが、今日も、安全第一に「清浄にして豊富低廉」な水供給をおこないましょう。

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